ドラマの冒頭からさとこ、慎一夫妻が帰ってこない理由はまだわからない。これが今回の最大テーマになります。
キラーワード登場「何で!?」
相変わらず車内でケンカをする渉とあん
「何で?」っていう妻あんの質問。バニラが欲しいと言ったのに何でチョコアイス買ってきたの?「何であの時そうしたの?」夫が妻に言われて困る。もしくはそんなこと言われても・・的なキラーワードですね。ドラマでもそう描かれてます。共感する方も多いのではないでしょうか?だってほとんどの夫は覚えてないし、考えてもいないんです。
あん「あなたはホントズレてる」
あん「被害者顔がイラつく」
渉「離婚するならもういいじゃん、そういうの」
あん「わたしは分かってほしかっただけ」
つくづくこのドラマの根底にあるのは、長年連れ添って子供も育て上げた夫婦の価値観の違い、ズレ。20年以上も我慢してきた妻の一言は重い。対する夫は考えたこともない。よく言われる“溝が埋まることはあるのでしょうか?”いやそもそも溝という考え方がおかしい。一つになって地続きになってなかったと考えれば、全然おかしくない。別の大陸なんだよ。
※結婚して子供が成人する頃になると、出てくる夫婦あるある。
※夫はそこまで考えていないのです。
離婚まで36日。これは当日に何か起こるフリなのでしょうね。
コメディホームドラマは難しい
コメディという触れ込みだから、色んなシーンで笑いを誘う要素はある。渉役の北村 有起哉が会話の中でズレてるところや表情など、随所で演じているのだが。いわゆるホームコメディには向いてないのかも。2021年『ムショぼけ』で演じた主人公の元ヤクザ役は完璧にハマってた。めちゃ笑えた。
でも今回は、どうにも難しい。正直あんまり笑えない。やはり演技が上手いのと笑わすことは、同じではないのか。
一方で、仲間由紀恵のコメディエンヌとしての才能は目を見張るものがある。まぁ、どこまでいっても“仲間由紀恵”なんですけど、笑いを誘う。
その違いは、顔と言ってしまっては身も蓋もないが、見た目ではないだろうか。美人が毒を吐く➡︎ギャップで笑える。おじさんのズレ➡︎ギャップ無し。そうなると北村 有起哉の笑わせポイントはセリフや表情のお芝居ではなく、何もしないで普通にする方がいいのではないか?上手すぎる、器用すぎるのですよね。
劇中にユーミン曲はどうなの?
♫「よそゆきの顔で」 松任谷由美 1980年 アルバム「時のないホテル」収録曲。
ドラマの中でセリフにあてがって曲を流すのは古くないか?と思ってしまう。歌とドラマが一体化。あまりに歌に寄せすぎてる。お約束とはいえやめられないよな。
衝撃の事実が判明!さとこ、慎一の悲劇
娘夫婦が事故で亡くなったという衝撃の報告。孫が2人いる事も判明。一緒に暮らす事に。簡単に言ってるけど、相当ヘビーな話。そして、たそがれステイツ住人でおかえり&ようこそパーティーを開く流れ。
岡田さんはホームパーティ好きなんですね。「最後から二番目の恋」でもやたら出てきてた。パーティで何か解決する仕掛けがお好み。あんまりそういう文化を知らない人間には理解苦しむ。
パーティの準備。順も登場。父の渉と似てマヌケな所があることが判明。なるほど欠点やはりあるのね。イケメンで性格◯の天使。あんは息子大好きだし、やっぱり渉も好きなんだろうな。
相変わらず映像は綺麗。ただ編集のキレというか、テンポが物足りない。ゆったり見せるのは好印象なんですけど、この時間帯のドラマとしてはもっと緩急つけて欲しい。
孫の凛と真 登場
さとこと慎一ってすでにいい歳ですよね。これからどうすんだ?これでたそがれステイツは各世代が揃うことになりますよね。世代を越えてコミュニティが成立することを描きたいのでしょうか。
真「ママに見せたい」
凛「この子には人が死ぬって事が理解できない。すみません」
ちょっと難しいセリフだよなと思う。そりゃそうだよ。
慎一が小さい命を預かる事に、不安を覚え途方に暮れていると告白。そのシリアスなところでしゃっくりが止まらない渉。これでほんわかして終わる。
まとめ
色々書いたけど、考えさせられるドラマだと思いました。
前半はゆるゆるすぎて離脱しそうになったけど、後半は詰め込みすぎじゃない?と思えるほどに要素がいっぱい。次回以降へのフリもしっかりあった。長男の順のキャラ変。娘ゆずの自立への一歩、たそがれステイツの面々の新たな転機。
そう、これまでは序章。教科書通りの三幕構成で言えば第二幕の前半が終わったところ。
<三幕構成>いろんな解釈がありますが要約
第一幕 設定
第二幕 対立 葛藤 危機
第三幕 解決
これから葛藤し、本格的な危機が訪れるはず。
そんな目線で見ると、次回が楽しみになってきました。こういう要素含めて監督は考えてるんだろうな。

