【F1メキシコGP】マクラーレンが速くなったのか?レッドブルが遅くなったのか?王者争いの行方まとめ

F1

2025年シーズンもいよいよ佳境に差しかかる第20戦・メキシコGP。
勝者はランド・ノリス(マクラーレン)。今季6勝目を飾り、2位シャルル・ルクレール(フェラーリ)に30秒以上の大差をつける圧勝だった。
3位にはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、5位にはオスカー・ピアストリ(マクラーレン)が入った。


◆ ドライバーズランキングの変動

順位ドライバーポイント
19戦アメリカGP終了時1位ピアストリ346
2位ノリス332 (-14点)
3位フェルスタッペン306 (-40点)
20戦メキシコGP終了後1位ノリス357
2位ピアストリ356 (-1点)
3位フェルスタッペン321 (-36点)

ノリスがわずか1点差で首位奪取
フェルスタッペンとの差は36点まで広がり、ピアストリは第5戦サウジアラビアGP以来守ってきた首位の座をついに明け渡した。


◆ マクラーレン躍進の理由とは?

シーズン終盤だが、レッドブルはアップデートを次々と投入。前戦は機能したが今回はセッティングが決まらず、リアウィングをFPと予選で変更したり、マシンの一体感を欠いている印象だ。
対するマクラーレンはアップデートなしでこの速さ。ノリスの完勝が示すように、やはりベースの完成度が極めて高い。

ピアストリは苦戦したものの、終盤にかけてペースを取り戻して5位フィニッシュ。
マシンのポテンシャルはチームとして依然トップクラスであることを証明した。


◆ 熱を帯びるチャンピオン争い

1点差でノリスとピアストリがタイトルを争う。
その行方を冷静に見つめるのは、マクラーレン代表アンドレア・ステラ
かつてフェラーリで栄光と挫折を味わったエンジニアでもある。


◆ 歴史は繰り返すのか?

2021年:フェルスタッペン1強時代の幕開け

  • チャンピオン: マックス・フェルスタッペン (レッドブル・ホンダ)
  • 最終ポイント差: 8ポイント
  • 最終戦までルイス・ハミルトン(メルセデス)と激しい争いを繰り広げ、最終ラップまでもつれ込んだ。
  • ルイス・ハミルトンとの最終ラップ決戦は今も語り草。

2008年:マクラーレンの大逆転劇

  • チャンピオン: ルイス・ハミルトン (マクラーレン・メルセデス)
  • 最終ポイント差: 1ポイント
  • 最終戦ブラジルGPで決定
  • ハミルトン、マッサの争い
  • ブラジルGP開始前時点でハミルトン94ポイント、対するマッサ87ポイント。ハミルトンは5位以上であればワールドチャンピオンが決定。対するマッサの獲得条件は自身が優勝、ハミルトンが6位以下か、自身が2位でハミルトンが8位以下。
  • 最終戦ブラジルGPの最終ラップ、最終コーナーでハミルトンがトヨタのティモ・グロックをかわして5位に入賞し、フェラーリのフェリペ・マッサをわずか1ポイント差で逆転したという劇的なシーズンでした。 
  • マッサは訴訟を起こす、シーズン中のシンガポールGPで不正な指示があったとし、金銭的補償を求めている。今も審議中。

2007年:マクラーレンの黒歴史

  • チャンピオン: キミ・ライコネン (フェラーリ)
  • 最終ポイント差: 1ポイント
  • 最終戦ブラジルGPで決定
  • ライコネン、アロンソ、ハミルトンの争い 
  • 優勝条件:ライコネンは優勝でハミルトン5位以下、アロンソ3位以下、ライコネン2位の場合、ハミルトン7位以下、アロンソ4位以下。
  • 最終戦ブラジルGPでフェラーリのチームメイト、フェリペ・マッサの援護もあり逆転優勝。マクラーレンのフェルナンド・アロンソ3位ルイス・ハミルトン7位をわずか1ポイント差で上回り、大逆転で初のチャンピオンを獲得。 

◆ そして2025年——再び「マクラーレンの年」へ?

フェルスタッペン王朝が揺らぎ、若きマクラーレン勢が頂点を争う今シーズン。
歴史はまた 最終戦“1ポイントのドラマ”を用意しているのかもしれない。

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