ザ・ロイヤルファミリー 第2話 タイトル「逃げ馬」は観ずにはいられない!

ドラマ

<第2話 あらすじ>

耕造(佐藤浩市)に誘われ、ロイヤルヒューマンへ入社した栗須(妻夫木聡)。新設された競馬事業部の専任秘書として動き始めるが、競馬を嫌う耕造の妻・京子(黒木瞳)への気遣いも仕事の一つだった。
一方、息子の優太郎(小泉孝太郎)は「年内に中央競馬で1勝できなければ競馬事業を撤廃する」と父に迫る。調教師との確執で行き詰まる中、栗須は広中(安藤政信)という調教師と出会い、新たな挑戦へと踏み出していく。そこで耕造の持ち馬は広中の指示のもと逃げの作戦に出る!

さすが綿密な取材をした原作を元にしたドラマだけあり、競馬ロマンをよく知ってらっしゃる!

逃げ馬といえば、サイレンススズカ

逃げ馬と聞くと思い出すのは「サイレンススズカ」異次元の逃亡者との名がついた伝説の名馬。今なお史上最強馬に名前が挙がる同馬は、1998年の金鯱賞、鞍上は武豊。前走を芝1800mをレコード勝ちした後の金鯱賞、芝2000mで1ハロン(200m)距離延長って大丈夫か!?元々はマイラーで1800が限界なんじゃないか?と思うファンも多かった。そんな中、逃げたら怖い武豊が狂気の大逃げを打つ! 前半58秒1、後半59秒7で上がり大差のレコード勝ち。途中、後続馬と10馬身以上の差があり鳥肌がたった記憶がある。

競馬って逃げ馬が最強の勝ち方なんではないかと思う。ただ外枠だと多少の不利は出てしまう。逃げではないが、1991年の天皇賞秋で7枠13番メジロマックイーンが斜行で18位降着。とにかく先に出てスピードで突き放し、最終コーナー回ってもう一脚使えるなら、展開とか駆け引きとか必要なく勝てるはず。

記憶に残る逃げ馬

  • ミホノブルボン 鍛えて最強馬を作る戸山為夫調教師
  • パンサラッサ サイレンススズカの呪縛を解き放ったレジェンド
  • ツインターボ  単なる逃げではなくデフォルト単騎大逃げ
  • メジロパーマー 障害を経てGP制覇の大逃げ馬
  • セイウンスカイ 菊花賞3000mを逃げ切る脅威のスタミナ
  • サニーブライアン ダービーを順当に逃げ切った馬
  • ダイワスカーレット 最強の逃げ“牝馬”
  • アイネスフウジン(リアルでは見てないけど)歴史を変えた馬

サイレンススズカの呪縛

個人的には逃げ馬最強のサイレンススズカには後世の競馬界に影響を及ぼすエピソードがある。1998年毎日王冠1800mで当時、話題になった3強対決。無敗の外国産4歳馬2頭エルコンドルパサー、グラスワンダーを抑えて上がり3ハロン35秒1で上がり、逃げ切り勝ち。最強馬の名をほぼ手に入れて迎えた天皇賞秋。単勝オッズは1.2倍で圧倒的人気。もはや勝ち負けではなく、「どう逃げる?」「どのくらい逃げる?」だった。とにかく純粋にスピードが異次元だった。予想通り、サイレンススズカは前半1000m57秒4というハイペースで大逃げ。大けやきを越えた直後の4コーナー手前に突然の失速。左前脚の手根骨粉砕骨折。その後、予後不良と診断され安楽死の処置がとられた。

当時テレビで観戦していて思わず絶叫し、絶句した。でも、まもなく頭によぎったのは「これだけスピード出したら脚が持たなかったのでは・・」芝2000m、究極のスピードを求めた秋のG1戦線、芝も短くクッションも少ない。知り合いの競馬好きはその年に生まれた娘にスズカと名付けていた。この季節になると競馬ファンに夢を見せてくれたサイレンススズカを思い出す。いまやウマ娘で大人気ですけど。

『ザ・ロイヤルファミリー』の今後

日曜劇場『ザ・ロイヤルファミリー』第2話タイトル「逃げ馬」。ちゃんとタイトル回収して競馬ファンを掴んでますね。JRA全面協力でしょうから、トレセン、競馬場の裏側、牧場の現実など映像として見せてくれることも期待。設定が日高牧場となっている時点で華々しくないのは目に見えています。内国産(今は言わないか)のノスタルジーを追うのでしょうか。その片鱗が2話にも出てました。母の父系を見てレースを決める調教師のシーン、元ライト競馬ファンとしては今後も注目しつつ、楽しませていただきます。

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